五日市テニスクラブ
                                            コーチ 住吉一成          
 僕の高校の時の得意のショットは、フォアハンドストロークでした。そのフォアハンドを武器に、インターハイ・全日本ジュニア等に出場する事が出来ました。そして大学でもフォアハンドを武器に活躍できる自信がありました。
 しかし入学してまもなく突然フォアハンドが打てなくなったのです。本当にある日突然、僕のフォアハンドは壊れてしまったのです。先輩と練習してもらえる機会があってもフォアが入らないという事で緊張が増し、ますますひどくなりました。
 試合になればバックにまわりこんだり、フォアサイドに来たら恐る恐る返すか、投げやりな気持ちで打つ事しかできませんでした。当然試行錯誤しながら一生懸命練習しましたが、自分ではどうする事もできませんでした。当時、大学のテニス部には監督はいましたが、専門的な知識を持つコーチはいませんでした。『フォアハンドさえ打てれば勝てるはずだ』。そう思いながらモンモンとした日々を送っていました。
 今思えば、自信のあったフォアハンドに確かな技術の裏づけがあったわけではなかったので、突然打てなくなったのだと思います。その事がプレッシャーになり、暗くて長いトンネルからなかなか抜けられない状態になってしまいました。
 そんなある日、こんな僕をみかねた同じ高校の先輩があるヒントをくれ、コーチをしてくれたのです。その先輩の指導のもとに、フォアハンドの改良に取り組みました。その練習の後も一人で、外灯ののあかりのもと毎日素振りをしました。
 随分と時間はかかりましたが、徐々にフォアハンドが打てるようになりました。なおったフォアハンドを再び武器にして、大学時代は満足のいく戦績をを残す事ができました。
 生徒さんの中には、僕と同じような経験、悩みを持つ人も少なくないと思います。あの時の先輩のように的確なアドバイスをして、上達のお手伝いが出来るコーチでありたいと思っています。
 

壊れたフォアハンド

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